ラグジュアリーブランドが取り組むファーからの解放


この記事は音声メディアVoicyにて、美輝エルメが自身のラジオ番組「ニューヨーク/ 未来を変える生き方」でお話している台本の内容を文字に起こし編集したものです。

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ラグジュアリー業界にもサステイナブルの波が

今日は、ラグジュアリーファッションブランドにおけるファーとの関係性についてお話ししたいと思います。



以前のVoicyの放送でもお話ししましたが、先日ニューヨークファッションウィークが終わり、その後にロンドンファッションウィーク、そして現在はミラノファッションウィークが行われています。

そして世界4代ファッションコレクションの最後を締め括るのが通称パリコレと呼ばれる、パリファッションウィークです。


2月中旬〜3月始めまで続くこのファッションウィークですが、冬で寒いということもありゲストで呼ばれるセレブやインフルエンサーのストリートスナップを見ると、ファーコートやファーをアクセントにしたファッションに身を包む人が多く見られます。



New York Fashion Week 2022 Fall.

Credit: Fashionista. Photo by Imaxtree

皆さんもご存知の通り、かつてファーはラグジュリアスな素材として大変人気がありましたが、この数年でファーに対する消費者の価値観や意識は大きく変化しました。


その影響もあり、年々リアルファーを身につけている人の人口な少なくなっていて、ファッションウィーク中にファーを身につけているセレブやインフルエンサーも、ビーガンファーやエコファーブランドのものを身につける人たちが多く見受けられました。


私もファーのアイテムを身につけていますが、全てヴィーガンファーを使用しているブランドのものです。


現在でこそサステイナブルな取り組みがファッション業界でも本格的に見られますが、この動きが世界に広まる前にファーの使用をしないと宣言していたのが、アメリカのファッションブランド、Calvin Klein(カルバン・クライン)です。


カルバン・クラインは1994年の時点で既にファーからの解放を宣言しています。


Credit: New York Times. Article by Amy M. Spindler Feb. 11, 1994



そして、2001年にはレザーや毛皮を使わないCruelty-free (クルエルティフリー)のファッションブランドとして、イギリスでStella McCartney (ステラ マッカートニー)がレーベルを立ち上げました。

それからアメリカのファッションブランドであるトミーヒルフィガーとラルフローレンなども、2000年代半ばにファーの使用を禁止しました。

こう見てみると、いくつかのアメリカの大手ファッションブランドではリアルファーを使用しない動きがかなり前から行われていたのが、わかりますよね!

ファッション業界で変化するリアルファーの存在

そして近年のサステイナブルという動きの波が本格的に世界のファッションブランドにインパクトを与え始めたのが、2016年頃からです。

イタリアのファッションブランドGucci (グッチ) も2017年にファーの使用を禁止し、ファーという素材そのものが今はもう時代遅れだという宣言をしました。またグッチの親会社であるKering (ケリング)は、ケリング傘下にある全てのブランドにおいてもファーの使用をしない方針を発表しました。

ちなみにヨーロッパのラグジュアリーファッションブランドにおいて、Gucci(グッチ)やYves Saint Laurent (サン・ローラン)、Bottega Veneta(ボッテガ・ヴェネタ)、Balenciaga (バレンシアガ)、Alexander McQueen (アレキサンダー・マックイーン)などを傘下に持つケリンググループと、Louis Vuitton (ルイ・ヴィトン)、Dior (ディオール), Fendi (フェンディ),Givenchy (ジバンシィ)などを傘下に持つLVMHグループは、長年のライバル関係にあるのですが、LVMHのブランドでサステイナブルな方針を導入しているのはステラ マッカートニーのみになっています。

ちなみに意外だと思う方が多いかもしれませんが、Chanel(シャネル) はファーの使用を2018年に廃止する宣言をするとともに、クロコダイルやレオパードのようなレザーについても仕様を廃止するという宣言をしています。

2010年6月に東京、国立代々木競技場で開催されたシャネル 2010年秋冬コレクションより

Credit: Chanel



このようにヨーロッパのラグジュアリーブランドにも急速にファーの使用を禁止するという動きがある中で、依然としてリアルファーを使用しており、正式にファーの廃止を宣言していないのが、CELINE (セリーヌ)、Dior (ディオール)、Louis Vuitton (ルイ・ヴィトン)、Fendi (フェンディ)、Hermès (エルメス)、Givenchy (ジバンシィ)、Salvatore Ferragamo S.p.A. (サルヴァトーレ・フェラガモ)とのことです。


しかしその他多くのラグジュアリーブランドがリアルファーの使用を撤廃しており、また消費者の大半がその動きをサポートしているので、これらのブランドもリアルレザーやファーといった素材の使用をしない様になるのは時間の問題かなと個人的には思っています。





ということで、今日はラグジュアリーファッションブランドにおけるファーのあり方についてお話しさせていただきました。




 

この記事は音声メディアVoicyにて、美輝エルメが自身のラジオ番組「ニューヨーク/ 未来を変える生き方」でお話している台本の内容を文字に起こしたものです。

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